シェイクスピアだよ人生は。近頃、なぜかシェイクスピアに興味がそそられます。例えば雑誌が特集を組んでいたり、NHKでロンドンのサザークというところにGLOBE座が再建されている模様が報じられていたりしました。
それで今回の渡英ではシェイクスピアがイギリス人にとってどんなものなのかを少し考えてみようと思いました。
1.シェイクスピアと言えばストラドフォード・アポン・エイボン
ストラドフォード・アポン・エイボンは名前にもあるエイボン川のほとりの町です。この町はコッツウォルズの中では最北端にあるのですが他の村々と違ってかなり都会です。イギリスで有名なチェーン店やデパートとりあえず何でもあるみたいでした。他の村の人たちが買い出しにくるのか、ハイシーズンだから観光客が多いのかとりあえずすごい賑わいようです。ちょっと意外でした。この町は本当に「シェイクスピアの町」という感じで、町の中にシェイクスピアの物語にちなんだ像があったり、シェイクスピアの名前のついた店も多いです。
シェイクスピアゆかりのものは色々あるようですが、残念ながら時間の関係で私はシェイクスピアの生家と彼をまつってある教会を見学しました。生家の方は大変混んでいたのであまり印象に残らなかったのですが、かわいいお庭がありました。
同じように大変混んでいる売店で生家の写真や、この町の風景が沢山でているカレンダーを買いました。
シェイクスピアとその家族が眠るHoly Trinity教会は、川のほとりにあり聖堂までの並木の木漏れ日がまぶしく、大変きれいでした。聖堂の外に墓石が沢山あったので彼のお墓があるのではないかと一所懸命さがしたのですが見つからず、結局中あるのがわかりました。彼は聖堂の一番奥にとても華やかにまつられていました。
おまけだけど、この町には可愛いテディベア博物館もありました。
シェイクスピアブームの風はどうやらサザークのGLOBE座から吹いてきているようです。サザークとはロンドン橋をはさんでテムズ川の南岸にあり、セントポールなんかが川沿いに見える場所です。(観光で行く場所は北岸が多いです。)
このGLOBE座は3代目で1代目は火事で、2代目は清教徒革命でなくなってしまったのですが、昔と全く同じ手法で建設されました。GLOBE座を再建したいという一人の男の熱意によって再建され、イギリス人に熱狂的に受け入れられたようです。
アメリカ人は何で一回焼けてしまったものをまた木でつくるのかイギリス人の考えがわからないと言っているらしいですが、私はこのGLOBE座が大変気に入りました。

このグローブ座はストラドフォードとは違いほとんど外国人観光客はいないようでした。
グローブ座の周りにも門があるのですがその中に入ったときから観客はもうお祭り気分です。周りの人が大変盛り上がっているのがよくわかります。
パンフレットにはGLOBE座にまつわる説明やイラストが沢山でていて面白い。
ここの作りは円形の青空劇場に舞台の下にはアリーナみたいな広場があります。
注目すべきはここに椅子はなく観客は3時間もの間立ち見をするのです。開演前はみんなこの広場で思い思いに写真を撮ったり、このすばらしい劇場に入った感激を分かち合ったりしています。私も自分の席に着く前に色々な場所から写真をとりまくります。写真がとりたいんです。というと係員の方は自分の席とは違うところにもどんどんいれてくれるました。

それから座布団を借りて、階段を上って一番上のバルコニーに座りました。一番前の席だったので手すりにひじを突いて姿勢を安定させます。真下にはアリーナで立っている人の頭のてっぺんが見えるので「ここで靴を落としてはいけない」などど考えてしまいました。
この日観た演目は「ヘンリー5世」でした。最初に訳本を読んでいったのですが内容は「アジンコートの戦い」における人格者の彼のことを書いたものなのですが、イギリスとフランスのかき分けが大変面白かったです。質実剛健なイギリス人と、おしゃれで軽薄なフランス人という感じです。フランス軍がでると観客全員がブーイングするのです。
始まってみて全く英語が分からないことにとまどいます。すかさず訳本を取り出し、ちらちらカンニングしながらの観劇となりました。
どうやら日本の歌舞伎のように昔風の言い回しを使用しているために聞き取りにくいようでした。加えて、この演目だけかもしれませんが、男性しか登場せず、女性役も一人二役で男性がこなしています。
必要なときに舞台の2階からラッパがでてきたりする他は照明も音響もすごいセットもない。あるのはシェイクスピアの書いた言葉、それから舞台と一体になった観客だけなのです。フィナーレではキャスト達が太鼓をたたいたり床を踏みならします。客席は手拍子。
すごい感激です!!
ここでは気どった雰囲気はいっさいなく、若い人が多いのも日本とは違った点です。日本はお芝居に一番いるのはどちらかというとミセスだと言う気がしますが、本当に色々な年代の方がいるのです。少年達もたくさんいました。
シェイクスピアは歴史的でありながらいつまでも国民的なものでもあると言うことがよくわかりました。「古典」ではなく、英国人にとっては幼い頃から親しみ、きっと誰もが楽しめるものなのでしょう。