通りの店があなたのショールームになるとき


外国産動物のディーラーとして、ガイ・ストッカーの放浪は16歳の時に始まった。今現在、彼はアーティストとして未だ放浪の途中にいる。彼の作品を展示する、空の店を探しているのだ。

彼の華麗なアクリル画で店は一変する。彼はカーペットを敷き、花添える--楽観主義の閃きが、伝統的ギャラリーの冷たさに反抗するのだ。

ウエスト・ハムステッドのグリーンクロフト ガーデンズに住むストッカーは言う。「僕は別にギャラリーに反発している訳ではない。実際、僕はギャラリーに展示することを楽しんでいる。でも、僕は自分の作品をもっと簡単に自分で直接売れることに気が付いたんだ。どこのギャラリーも額縁や絵に手数料をかける。だから僕は作品を高価で売らなければならなかったんだ。」

「生計を立てる為には、一度に6つものギャラリーで作品を展示しなければならない。今僕は作品を売り込む為の時間が必要だが、それは僕を絵を見てくれるみんなに近づけさせ、更に絵を描く時間自体以前よりたくさん持つことが出来た。僕はこのやり方をもう14年間も続けており、何とか生き残っているんだよ。」彼はハム&ハイ社の印刷物を絵の具のパレットとして使い、客が訪れるのを待つ間に絵を描くのである。

「僕は高画質のレーザーコピーも作り始めたんだ。それは新聞販売店に置かれており、毎週内容が変わるんだよ。またスペースの空いた店に作品を飾るのと同時に、年に3,4回は家で個展の様なものを開いているんだ。しかしやっぱり僕は、みんなが来てくれるのを待つより、自分で展示品を持って見せに行くほうが好きだね。」

彼はスイスコテージのフェアファックス通りにあるシンガポール・ガーデンレストランに作品を常置しており、内容は定期的に変えられる。また、彼の作品のフォトコピーは地元の店の窓に飾られており、実物を見る誘惑にかられる。

「僕の初期の作品はベイズウォーターのホワイトレイズのとある店で展示されていたんだよ。そこが、公認のギャラリーとしてオープンする前の話だけどね。そこの4階で都合6回の個展を開いたよ。」

今やロンドン北西部に住む人たちは、色の魔術師としての彼の才能に慣れ親しんでいる。しかし彼はカムデン・タウンのとある会社の為に外国産の動物を集めていたこともある。
「僕は16歳の時、ジェラルド・ドゥレルの小説に触発されてジャングルに行ったこともあるんだよ。捕まえた動物のほとんどは逃げちゃったけどね。」と彼は認める。最近の絵描きであるオーブリー・ウィリアムズも、当時はグリーンクロフトに住んでおり、彼はガイアナの出身なのだが、ストッカーのジャングルへの旅の計画を立てる手伝いをした。

「僕は動物ディーラーとしての仕事もあった。映画「帝国の逆襲」の為に20フィートのニシキヘビを取り扱ったのもその一つだ。」
ストッカーはシチュエーション・コメディ(登場人物は変わらず、場面だけが変わっていく喜劇)の作家でもあった。しかし彼は絵を描きたかった。
独学で勉強しながら、幾つかの小品を描き上げ、そしてすぐに展覧会に出品した。当時の作品の一部はチョークファーム・ギャラリーで展示された。
それらの作品は80年代によく売れて、たくさんの作品がムスウェルヒル・ブロードウェイにあるギャラリーを通して、グリーティングカードやカレンダーに印刷された。

彼は言う。「魚は特に人気だった。特に金魚だね。一万点は売ったに違いない。」花と庭の絵もたくさん売れた。

「英国民は抽象的な作品にはうんざりしているけど、これこそ僕が本当に楽しんでいることだ。幸いその態度も変わりつつあるね。」

彼はアクリル絵の具を使って実験をする 。自由に絵の具を塗っていると、まだその色に彩色されてもいない断片の宇宙に突然鳥の様に慣れ親しんだ型が浮かび上がってくるのだ。

木の葉の様なでこぼこした表面には、どこかの夜明けの海岸で砕け散ったかのようなライラック色の波がある。

ある技法がある。それはカードの上のに鮮烈な色を載せると、暗い下地の上に三次元的効果を与えて、鋭角の部屋の様に捕らえられるというものだ。それらの大胆な実験が、新たな幻想に広がる、または結びつくであろう統合された世界をもたらすのである。

ストッカーの作品の大半は造形的であるが、一部の絵は文字通りの物と自由の芽を含んだ物の間で留まっている。

彼は小道の輝く木漏れ日の色にありそうもないオレンジやブルーを使う。現実が、個人の印象に打ち負かされるのである。

「僕はシュールレアリズムも好きだ。動物のいろいろな様相を使うし、干からびたトカゲや昆虫や頭蓋骨を集めているのだよ。僕はそれらを一風変わったやりかたで組み合わせるのが好きなんだ。」

最近の展示品の中に、壁にかかったしおれたミカンの皮があった。
ストッカーは言う。「僕の父はこの皮をばらばらにせずに剥けたんだよ。」
「僕は、それがまだ新鮮なオレンジ色をしている内に青い下地の上に貼り付けたんだ。誰かがそれを買いたいと僕に言ったんだよ。でも、それは家族の物だということを説明しなければならなかった。」


「僕は今のやり方を続けて行くと思う。自由であることが好きだし。ギャラリーではそうは行かないけど、今のやり方だと一つのスタイルにこだわる必要はないんだ。絵を描くことは孤独な仕事だよね。だから、人に会うことはとても良いし、作品を自分で売り込むことはとてもクリエイティブなことだからね。」

Linda Talbot H&H SERIES JUNE 26 1998

HOME
PORTFOLIO
GUY STOCKER
PREVIOUS EXHIBITING
ARTICLES